●岐阜基地祭に続いて小牧基地祭へ。
初秋のころ、すぐ近くの航空自衛隊岐阜基地祭へ初めて行った。国内でも歴史のある航空隊基地で、現在は航空実証試験基地でもあり、川崎重工業さんの岐阜工場も併設している。ここではヘリコプター〜戦闘機〜輸送機までの展示と実演を見た。いやはやスケールと迫力に驚いた次第で、基地のエプロンには7〜8万人が来場していた。
そういう経験の下、長男の異動?の関係で春物入れ替えですぐ近くまで。それで航空自衛隊小牧基地祭へ。ここは実戦部隊でおもに、給油〜輸送業務〜防災支援が主な舞台だ。だから展示は、大型輸送機や大型給油機というジャンボジェット機サイズの展示機が目を引く。・・・何より県営名古屋空港と滑走路を同じくするため、基地祭の最中にLCC路線ばかりだがFDAの色鮮やかな小型ジェット機の離着陸があるのが面白い。
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●大型輸送機や任務の機種は小牧基地ならでは。
100機を超し、日本の洋上防衛の要=対潜哨戒機の展示、空挺部隊を運ぶ輸送機の機内見学、陸上戦力や防災設備・物資を運ぶ大型輸送機などは、ここが実働部隊なので収納するためのハンガーは巨大だ。岐阜基地は実証機、主に戦闘機やヘリコプター。たまに最新鋭輸送機など多彩ながら戦闘機サイズが多く、ハンガーは小さかった=でも半端なスケールではないが。・・・しかし小牧基地はスケールに驚くばかり。四国ではまずお目にかかれないなぁと。
●最初はそうでもなく1〜2万人が、昼前には6〜7万人へ。
基地祭は9時半ごろに始まるがマニアや目前で見たい人は7時半には基地入口へ並ぶ。そうして2時間以上待って入場だ。当然、カメラと望遠レンズのすごいのを下げているし、空軍ジャンパーがお約束のファッションだ。そういうマニアに圧倒されても、航空機エンジニアの長男のアドバイスで適当な場所を確保し、各機の模範飛行を、時々は移動して展示機を見学。改めて人の多さに驚くが、それでも通常なら小牧基地祭は2万人程度らしい。
ところが今回は間際でブルーインパルスの来訪が発表され、その曲技飛行を見たさに昼間には6〜7万人の来場者に膨れ上がった。空港エプロンは人、人、人で全く隙間がない。小牧基地滑走路は県営名古屋空港滑走路でもあるので、周辺はひろぶろ開放的で制点にもまして清々しいはずの敷地ながら・・・6〜7万人といえば故郷、観音寺市や三豊市のどちらかの人口総数に当たる。
名古屋エリアが日本の航空機産業の中核であることがこれをもってしても理解で切る次第。空港周辺は、三菱重工さんの向上はじめ関連会社の工場が空港を取り囲んでいる城下町。特に県営空港東側:豊山町に新設された旅客機:MRJの組み立て工場のまっさらな建屋が眩しい。12機同時に組み立てるため半端な広さではない!!神戸で潜水艦や護衛艦造船工場を傍目に見ているが、それでも飛行機のスケール感とはすごいものである。
●ブルーインパルス、飛ぶ!!
曲技飛行は昼からで、それまでエプロンにファンを張り付けているのが、7機並んでいるのがブルーインパルスである。Tー4型ジェット練習機による曲技飛行航空チームの愛称だが、今回は(予備機=尾翼にナンバーが付いていないのを含め)7機が整列。
一昨日、母港である松島基地から飛んできている。
航空祭でのブルーインパルスは、その飛行技術の精度でも世界のトップクラスと言われ、熱烈なファンがいる。本日の6〜7万人もそれが要因である。曲技飛行前はパイロット本人のキャリア紹介が行われ、否が応でもファンの気持ちを駆り立てる。滑走路に向かう時も手を振りながら移動する。宝塚やアーティストコンサートと変わらない!!
いざ、空へ!快音を残して一気に上空へ。6機編隊でまさかにと思う間隔(=接近危険度ぎりぎり)での様々な隊列飛行。さらにスモークによりオリンピックの5リングや大型ハート形を青空に残すサービスまで。
実はこれでもかなり短縮しているそうで、後日ネットニュースにより、地元民が曲技飛行は墜落の危険性があるので短縮をと反対運動をしたらしい。・・・残念なことであるが。
確かに昔、浜松基地で1機墜落したのでトラウマなのだろうが。航空自衛隊各パイロットの教官で、しかも特別メンバーだ。もう少し信じてみたらどうかと。世界では文句なくトップクラスの評価なのだから。
とにかく時間がない中、無理して見学したが、航空機産業の国内市場規模ではうかがえない技術力や製造の能力の結晶、世界に打って出れるように育つ過程であることを思い知る。モノづくり日本の夢がここにはある。